フィッテ、サア モガ!(ちょっと、ご飯食べていきなさい!)
誰か人を見つけると、呼び止めてご飯を食べるように言ってきます。
キリソウ、ワー ムット!(ありがとう、お腹いっぱい!)
そういわないと、是が非でも何か食わされます。
とりあえず、ひたすらずっと食べ続けるのがチューキーズカスタム。
最近はステイ先の家族に対して食生活について啓蒙活動をしています。
こんな感じで…
帰宅するとテンプラ(チュークでドーナツのことをテンプラと言う)を食べているママと親戚のおばちゃん。二人は声を合わせて言ってくるわけです。
コータイ!フィッテ、サア モガ テンプラ!(チュークではコーダイとコータイの発音の区別はない)
しかし、ボクは負けません。
ウセ モチェン モガ テンプラ!(ドーナツは食べたくない!)
コセ チョック モガ チョンモン テンプラ!(そんなに大量にドーナツを食べてはいけない!)
何個食べたんや!って聞くと、ニヤニヤしながら親戚のおばちゃんは「フルー」っていいながらピースサイン。 フルーは2、つまり二個もすでにドーナツを食うてるおばちゃん。
そんな食ったらあかんよねってママに同意を求めると、なんとママは「ルエール」とニコニコしながらダブルピースをしとるわけです。ルエールは4、つまり四個のドーナツ。
さらに、ママは続けます。「調子がいい時はフィス(7個)は食べるよ」とな。
こちらの人は太ることが美しいという。チューク語でどういうかちょっと今忘れてしまいましたが、「君の足はマグロのようだ!」って言うのがここでの女性への最高のほめ言葉。そういわれると女性は大興奮してしまうようです。
だから、必死で太ろうとします。ご飯の上にわざわざ缶詰の残り油をかけて食うし、炭水化物+炭水化物な食事なんてごくごく普通です。ご飯の上にラーメンをかけて食べたりね。もちろんラーメンの中にはコンビーフとかツナ缶を油ごと入れるのでギトギトだったりします。
もうすべてが太るための食事。そしてその行き着く先が糖尿病で手足を切り落とさなくてはいけなかったりするわけです。
でも、一方日本やアメリカでは痩せることが美しいという。体を壊してまで痩せようとするのと、体を壊してまで太ろうとする根源は同じなんだろうなぁ。日本やアメリカでは雑誌だったり、テレビだったりがあおる流行としての体型へのあこがれであるだろうし、ここチュークのような閉ざされた空間では、男からの評価への執着や、母親や兄弟の体型に理想を抱いていたりいたりするわけです。
つまりは、一種の集団心理、強迫観念。流行へのあこがれなんだと思うのです。
健康であることが一番で、その後に初めて美しいだとか醜いだとかっていう価値観があるべきだと思うわけです。
健康的でニコニコしてる女性はみんな美しい、そんなふうな価値観が世界中に広まることを切に望みます。
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