2012年3月15日木曜日

ヤップ。(石貨とマンタと戦跡)

隣の州なのに、同じ国なのに、ヤップに行くにはグアムを経由しなくてはいけない。実に腹立たしいことである。
以前にも書いたがヤップ州は最も伝統文化を重んじている州で、いまだに石貨が使われている。といっても冠婚葬祭や、村レベルのトラブル、交通事故などといった大きな出来事の時に石貨のやりとりが行われるだけで、日常はUSDを使っているんですけどね。

ということで一発目の写真は石貨銀行。


このように集めて管理している場所以外にも、島のあちらこちらにゴロゴロ石貨が転がっている。最初の数時間はいちいち感動していたが、あまりに大量に石貨がありすぎて一日を待たずして感動すらしなくなるレベル。家の軒先にも、レストランの入り口にも、どこにでも石貨はある。

そういえばダイビング中にも石貨を発見した。


私が右手の先にあるのが石貨である。パラオのロックアイランドから切り出してヤップから運ばれ、その過程の困難さ(例:何人が死んだか)によって価値が付くといわれる石貨。この石貨をここで落っことした人の落胆ぶりを想像するとやりきれない。

石貨と同じぐらいヤップらしいストーンパス(石畳の道)


上の写真のような綺麗に整備された石畳の道が島内を横断している。集落と集落は基本すべてストーンパスで繋がっているそうである。この綺麗な道を維持できているのもヤップのコミュニティーの強さの証。

チュークほどではないが、ヤップにも戦跡があった。
ランドツアーで連れて行ってもらった旧飛行場跡の近くの零戦。


爆撃で飛び立つ前に破壊されたようで無残な残骸と化している。


高射砲かな?


ヤップには戦争当時、岡山隊が駐在していたようで、勝ち目がないと分かった彼らは滑走路に「GIVE UP」とペンキで大きく書いて降伏したそうである。やっぱり兵隊さんも人間だなぁ。

ランドツアー中に発見したKADAI VILLAGEの看板。
惜しい、実に惜しい。一文字違えば私の村。


ただ、このヴィレッジのお陰でヤップではすぐに名前を覚えてもらえたのも事実。
ありがとう、KADAI村。


マンタレイが好きな人。ヤップに行きましょう。
通年マンタにほぼ確実に会えます。(保証はしませんが)

今回も1ダイブで18枚ものマンタの群れが見れました。


びっくりするぐらい近くまできたなーと思ってシャッターを切ると、


そのまま突撃してきました。


完全に頭の上を通過。

これでは群れという感じがしないので動画をアップしときます。


マンタの群れを見て、マンタなんてもう珍しくもなんともないな、なんて思ってたらマンタより珍しいのを発見しちゃいました。
マンタを見ながら水中で絵を描いてるダイバー。


ブライアンウィリアムズという方で滋賀に40年も住んでいるらしく日本語ぺらぺら。
仲良くなったのでマンタの写真をあげると、お返しに実家に画集を送ってくれるとのこと。

ダイビングの後はマンタレイホテルでフライドポテトをかじかじ。
ヤップ隊がケチャップで「Welcome to yap」って書いてくれました。


注目すべきは、左手の横。

生ビール!!!!
ヤップではマンタレイベイホテルの船上レストランで生ビールが飲めるのです。

そんなこんなでヤップを満喫してきました。
ヤップ隊のみなさん、ありがとうございましたっ!


おまけ。
ヤップの教会に描かれていた絵。


イエスがふんどし姿で、現地人が石貨を献上しています。
完全に現地化したキリスト教観は面白い。

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