2012年4月26日木曜日

南洋桜。

たぽたぽたぽ。

今日は幼稚部の子どもたちがおなかを触ってきました。
たまたま朝ご飯もくっておらず、昼飯前の私はお腹がぺこぺこ。

さわさわさわ。

キャッキャッキャっとかわいらしい声をあげて人のお腹をいじくりまわす園児たち。

たぽたぽたぽ。
さわさわさわ。

「先生は今、おなかいーーっぱいだねっ!」
「うん、お腹いっぱーいっ!何たべたの?」

たぽたぽたぽ。
さわさわさわ。

ぞろぞろ集まってくる園児たち。気づいたら完全に囲まれていました。
おなかに手を当ててくる子ども、顔をうずめてくる子ども…。

朝から何にも食べてないのに…ひどいっ!ひどいぞっ!
ということで報復をしてやりました。

すっごい怖い口調で…
「先生はね…幼稚園の子どもをいーーーっぱい食べたのっ!」
といいながら子どもたちに襲いかかると。

ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁあああ!
うぎょおおぉぉぉぉおおぉぉ!

すごい大声を上げてさっきまで幸せそうな顔でお腹に顔を埋めてた子どもたちが逃げ出しました。まさにクモの子を散らすように。

お腹はぺこぺこなのに、お腹はぽっこし。
子どもの発言は時に残酷であります。


学校帰りに真っ赤に咲く花がありました。
五月に咲くからメイフラワーとチューク人は呼ぶそうな。


季節の花だから、日本の桜みたいなもんだよ。なんて言われたらなんか妙に親近感がわいてきました。真っ赤に燃える花。フレームツリーという名前でサイパンではかなり有名だそうです。


家に帰ってからちょっと調べると、戦時中に「南洋桜」と呼ばれていたそうです。
戦時中、ここにいた兵隊さんもこの花を見て日本を懐かしんでいたんでしょうか。

そう思うと急にこの花の赤い色が彼らの血潮に見えてきました。
大洋に散っていった多くの命。
私は決して右寄りの人間ではございませんが、そのことを考えると頭に浮かぶ言葉はこの言葉を除いてありえないのです。

「ありがとう。」

私たちは、今元気で幸せです。日本は美しい国になりましたよ。

2012年4月25日水曜日

第四十三週目。(カタチのないものの評価)

広域研修の資料作りのために〝チュークの教育のいい点をあげなさい〟と言われて何一つあげられなかった。どんだけ考えても、特になし。先輩隊員にもヘルプを求めたが二人して特筆して褒める所はないという結論に落ち着いた。

たとえばチュークの子どものいい点をあげろといわれればいくらでも挙げていけるが、チュークの教育と言われてしまえばアウト。もう何のアイデアも浮かばない。

なぜ何一つ挙げられないのだろうか。こんな場合に今までであれば少なくともとってつけたようなことはいくらでも作れたし、思ってもなかったとしても比較的それっぽいことを言うのは得意な方だと自負してきた。でも、今回はそれが出来ない。

思うにこの州の教育にはカタチがないからではないだろうか。

さらさらと流れる水を前に、〝この水を表現せよ〟と言われても困難を極めるように。
チュークの教育を語るのは、まさに雲をつかむような話である。
チュークには教育はない。とでも言ってしまった方がむしろすっきりするぐらいである。
あるけどない。ないけどある。

その証拠に〝悪い点〟をあげろという質問に対しては答えることが出来たが、その挙げたものを改めて見直してみると面白いことに「カタチがない」という一言に集約されるのである。

カタチがないのもそれはそれで尊いものなのかもしれないが、そんな悠長なことも言ってたらなんもできないので、とりあえずは自分の赴任先の学校に教育の輪郭が見えるようにすることをしばらくの目標にしようと思います。

・時間割の見直し
・低学年算数におけるカリキュラム、シラバスの作成

向学心のかけらもなかった転校生が授業に参加してくれるようになった。
うれしそうに挙手もしてくれるようになった。
さて、私になにが出来るでしょうか。
今年度の終わりまであと一ヶ月を切ってしまいました。

2012年4月21日土曜日

ゼロ児のパパです。

最近のお悩み。

子どもが私のことをパパと呼んできます。ちょっと前までは〝ティーチャーコーターイ!〟ってかわいくよんでくれたのに。今では〝パパコータイ!〟とな。ある子にいたっては〝セメイ コータイ!(私のお父さんはコータイです!)〟とチューク語で友達に自慢げに言い出す始末。

パパー!パパー!
と言いながら抱きついてくる子どもたち。かわいいからいいんですけどね。

でもよく考えたら子どもの歳は二年生で七歳、三年生で八歳ってとこ。
うーん。二十一、二歳ぐらいで子ども作ってたら私の子どもはもうそのぐらいの年齢でもおかしくないわけで。子どもからしたら結構パパの理想年齢ってところみたい。
そんなことを考えながらフェイスブックをぼーっと見てたら先輩や同級生はまだしも、後輩、それどころか自分の教え子にも既に子どもがいるではありませんか。

あぁ。子どもかぁ。
帰国して出来たとして子どもが小学校いくころには三十代半ば。
その頃、子どもと一緒に遊べるかしら。今、学校で子どもたちと遊んでるように。

一児のパパとか二児のパパなんて言葉はよく聞くけど、私はゼロ児のパパ。
自分の子どもはいないくせに、〝パパ〟と呼ばれる度にいろんなことを考えさせられてしまいます。

パパなんて呼ばれると妙に感情移入しちゃって、この生徒が自分の子どもで、この学校の状況だったら…なんて思ってやきもきするのです。でもそんな気分になってぜんぶぶち壊したくなるたびに〝セメント樽の中の手紙〟の一説が浮かんでくるのです。

へべれけに酔っぱらいてえなぁ。そうして何もかもぶち壊してみてえなあ。
へべれけになって暴れられてたまるもんですか。子どもたちをどうします。

この世界の問題という問題はほとんどが解けないパズルなんじゃないでしょうか。
一つの問題を解くためには他の何かを犠牲にしないといけないという矛盾をかかえた意地悪なパズル。もし神様がこの世界を作ったというのなら、神様は嫌なやつですよ。でも現実は人間がつくったこの世界。人間はきっと嫌なやつなんですよ。

2012年4月20日金曜日

逆ナン、逆レイプ。

私はチューク隊の中で間違いなく最も歩いています。一日平均して2時間は歩いているのではないでしょうか。てくてくてくてく。歩いていたらよく車から声をかけられる訳です。

「おくろうか?」
「のってきなさーい!」
「一緒に行こうぜっ!」

結構な確率でトラックの荷台みたいなとこに立って乗ることになるのですが、これがまた気持ちいいんですね。私の島は道がでっこぼっこなので時速5キロから10キロしか出せないので特に危なくもなく、雨なんかが降ったところで天然のシャワーとして楽しめます。

声をかけられたからといって全部に乗る訳でもなく、その時の気分で乗ったり断ったりするんですが、今日は疲れていたので乗り込んだんです。ちなみに今日の車はトラックの荷台じゃなくてちゃんとした車でした。チュークの車は前も後ろも横も全部スモークを張っている(日本やとめっちゃ怖い人が乗ってる車です)ので真っ黒で中に誰が乗っているか外からはほとんど見えないのです。そう、つまりは乗り込むまでは運転手以外は誰が乗ってるか分かりません。まあだいたいは声をかけてくれる運転手自体も私からは知らない(覚えてない)人なんですけどね。

チェックするのは酒のにおい。酒臭くなければだいたい大丈夫です。

「ありがとー。今日は暑いねー。」
なんて言いながら乗り込み、

「どこにいってたの?」
なんてありきたりな質問に答えつつ、気づいたらご機嫌なドライブが始まるのです。

さて、今回のスモークで真っ黒の車の中に乗っていたのは女性が二人。

乗り込むなりなかなかおしゃべりな二人。私がチューク語を話すのを知ってからそれが楽しいのかやたらといろんなことを聞いてきます。最初はうちのホームステイ先の家族の話をしていたのに、気づいたら会話の内容が妖しい内容に…。

まあ端的に言うと彼女たちが聞いてきたのは、
「チュークの女はためしたか?」というシンプルな質問。

私がすなおに「No」だと言うと
「なんでや!!チュークの女が嫌いなのか?」とまくしたててくる訳です。

「YES、好きだよ。」と答えたら運転手の声のトーンが変わりました。

「よしっ!じゃあ私とやろう!なっ!ええやろ?なっ!」

あかん、これは。回避策が思いつかなかったのでとりあえず笑った訳です。
「わっはっはっはっはー。」

そしたら、助手席にのっとったオバハンが、
「何を笑ってるの!(びしっ!!)」と私をにらみつけてくるではありませんか。

これぞ〝蛇に睨まれた蛙〟ってやつですよ。
「この子とやるんは嫌やっていうの?!」
「なっ!やろやろ!」

なんなんですか、あなたたちは。
ぼちぼちちゃんとお断りさせてもらおうとした瞬間に車が止まりました。

あれ?私もしかして喰われるの?!

と思ったら、たまたま彼女たちが道を歩いている親戚のオッサンを見つけたようでその彼が車に乗り込んできました。
オッサンのお陰でことをなきを得ましたが今後はチュークの女性には気をつけようと思います。

ともすれば男の憧れとも言えそうな、逆ナン逆レイプ。いざ喰らってみると未遂とは言えども結構ダメージ大きいですよ。

世の男性諸君、子種に飢えてる女性にはお気をつけください。

2012年4月19日木曜日

嬉しいのに悲しい話。

「コーーーターーーイ!」

近所の子どもが呼んでいるのでしかたなく私は出かけるのである。

「子どもが出来たから〝コータイ〟って名前をつけたよ!」

え?!

つっ!つっ!ついにっ!
これってよくある話なんです。
子どもが出来たらだれかの名前をつけるってやつですね。特に日本人の名前は人気ですのでよく使われます。

あぁ、ついにコータイ二世の誕生か…なんて感傷にひたっていると。

「あっコータイがきたよっ!ほらあっちからっ!」

テクテクテク。

コータイ二世がよちよちと四つ足で歩いてくるではないですか。


かぁぁんわいいぃぃい!
かわいいんだけど…これ子犬ですよ?

てっきり人間の子どもかとおもったら子犬の話でした。
なんだかとってもやるせないコータイ一世でした。

2012年4月16日月曜日

第四十二週目。(チュークの通信事情)

今日は久しぶりに現地の先生が質問に来てくれました。

「授業で分数の約分の仕方を教えたいんやけど…約分ってどうやるんやっけ?」
おお!私が表現したいのはここチュークの算数のレベルの低さじゃないんです。約分が分からなくてもいいじゃない。彼は知ろうとしているんですから。

 「もっかい学校にもどって勉強しなおしたいよー。」
なんてことを恥ずかしがらずに言える彼は分かっている振りをしてウソを教える先生よりいい先生です。 

タイトルにあるチュークの通信事情ってやつですが最近テレコムさんがトラブル続きでネットワーク障害が頻繁に起こっています。 でも今回はそんなことを書きたいのではないのです。 私が日本にいたときに気になっていたけど探しても見つからなかった情報(ミクロネシアの通信サービスで出来ることの限界)をここにまとめておきます。

 電話はあるの?

 あります。停電中でも電話だけはつながります。 気になる電話代ですが州内通話は固定電話から固定電話だと無料、国際電話でも安い時間を狙えば日本まで2分で1ドル程度と案外安い。

 インターネットは?

 あります。接続方法は三通り。
 一つ目、ダイアルアップを使う方法。 今ではあまり主流ではなくなっていますが、一応まだ存在しています。電話回線をつかって接続するので最近のパソコンの場合は電話線の差し込み口がないので別にアダプター(モデム)を買う必要があります。日本で入手可能ですが需要があまりないため高価なので個人的にはわざわざ買ってくる必要はないかと思います。利用料金は従量課金。使えば使うほど金がかかります。
 二つ目、公衆wifiを使う方法。 主要施設(空港、ホテル、テレコムなど)の周りにはホットスポットがあります。これを拾えばインターネットを使用可能。利用料金は従量課金。事前に専用のプリペイドカードを買い、登録をすると残高がなくなるまでどのホットスポットも使えます。
 最後はADSLを申し込む方法。 ちょっと手続きはややこしいですが、可能であるならこの方法をおすすめします。固定電話回線が必要なのでホームステイの場合はステイ先の許可が必要です。また使用するモデムは取り寄せなので遅い場合は二ヶ月ぐらいかかります。初期費用が26ドルぐらいかかりますが、利用料金は定額制で月額33ドルです。ADSLですのでダイアルアップよりは早いですが、日本の15年前ぐらいの通信速度やと思ってもらえば大きく違わないです。

 インターネットで何ができる?

 普通のインターネットをする分には表示が遅いですが問題ないです。YouTubeなどはダウンロードしてからなら視聴可能。ダウンロードに関しては数百MBが限度だと思ってください。数百MB落とすだけでも十時間近くかかることもざらです。過去最大で1.5GBを落としましたが二日かかりました。skypeは利用可能。調子がよければカクカクはしますがビデオチャットも可能。アップロードに関しては5分程度の動画であれば多少の画質を犠牲にすればアップできるでしょう。但し、アップロード中は他のインターネットが使えなくなります。

 携帯電話について。

 こちらが今回の記事の目玉。なんとミクロネシアの携帯電話でインターネット接続ができるようになりました。つまり停電中でもwifi環境がなくてもメールやネットができるわけです。メールを送受信(画像とかはなし)して2セントほどしかかかりません。但し、使える言語は端末依存なので国内で手にはいる携帯電話ではほとんどのサイトが表示できません。もちろんメールも然り。その為、USアマゾンなどを使ってsimフリーのAndroid端末を買う必要がありますがこれさえ手に入れたら速度は遅いですが日本の携帯電話とさほど変わらぬ使い方が出来るようになりますよ。

 以上現行及び後輩ミクロ隊員にちょっと役立つミクロネシア通信事情講座でした。

2012年4月15日日曜日

りおでじゃねいろ丸、山鬼山丸。

後悔先に立たず。
ひっさびさに新たなダイビングスポットにいったんですが、フラッシュを持って行き忘れました。と言うことで船内の写真はいまいち撮れていません。すいません。

金のない協力隊ですのでショップのご厚意でローカル価格にしてもらっていることの引き替えにいつもはあんまり行きたいポイントを選べないのですが、今回はなんと自分たちだけのための船を準備してもらえました。しゃきーん。

ということで、今までいけてなかったポイントを選んでみたのです。

ウマンという島の近くにある沈船ポイント二ヶ所。
〝りおでじゃねいろ丸〟と〝山鬼山丸(さんきさんまる)〟

まずは〝りおでじゃねいろ丸〟から。
船体は完全に海底に横たわっていました。写真はエントリーしてすぐ上から下にむけてカメラを向けてとったところ。完全に横に倒れていることが分かるかと思います。


巨大な潜水母艦ですのでスクリューもでかい。


船内には酒瓶が大量に転がっている部屋やエンジンルームといったフォトジェニックな場所がいっぱいあったんですがフラッシュを持って行き忘れたため外観のみです。


〝山鬼山丸(さんきさんまる)〟
船の半分が大破してしまっているため、半分のみが残っています。

船首部分。


こちらの船は船内とはいえ比較的明るいので撮影ができました。
部屋のなかに散乱していた機関銃の弾。


たぶん飛行機の車輪かな。


トラック。
ハンドルの部分と、タイヤ、アクセルにブレーキといった主要部分のみを残してあとは残っていませんでした。


インク瓶かな。


ちょっと高い台の上に機関銃。機関銃台でしょうか。
台の上にはさっきの部屋にあった弾と同じ弾がいっぱい落ちていました。


ダイビングを終えて安全停止中にソフトコーラルの美しさに感動。
チュークではあまり色とりどりのコーラルをみることはないのですがこの船にこびりついたコーラルは息をのむほど美しかった。


天気よし、波よし。
透明度もよく、今日のダイビングは最高のコンディションでした。

今日は久々にいい日だったなぁ。ってことで明日もがんばります。

2012年4月14日土曜日

さくら。

さくらが見たい病が発症しましたので授業の隙間をつかってこどもに〝さくら〟を歌わせてみた。


「さーくーらーさーくーらー」
「いーざーやーいーざーやー」
の部分がお気に入りなようで、教えたあとしばらく大声で叫んでました。


そういえば、グアテマラの同期隊員が買ったという噂のNIKE+ Fuel bandを買ってしまいました。NIKE+ Fuel bandはまだアメリカでしか発売されてないようですが、供給が間に合っておらず品切れ状態。定価149ドルのところ199ドルでeBayにて落札。

昔、たまごっちが1万円で売ってるのを買ってる奴をみたときあほちゃうなかと思ったもんですが、この島に住んでいたら転売は当たり前なんです。

プリンターなんて一つ島を渡ってグアムに行けば100ドルも出せば買える機種が平気で店で1000ドルで売ってるし(しかも買う人がいる)、缶詰からテレホンカード、携帯電話、なんでもかんでもちょっと値段上乗せして正規の店以外の場所で転売されています。

だからこんなに品薄状態なのに50ドル上乗せなら安いっ!と思わず衝動買いしちゃうのも無理がないですよね…。
今秋に日本には上陸するらしいので、興味のある方はそれを待たれるのがよいかと思います。

http://www.nike.com/fuelband/

2012年4月10日火曜日

第四十一週目。(複数形の問題)

明日はまたまたまたまたまた病院に行ってきます。

検便のために病院にいってうんこを検査室にもっていったのは先々週の金曜日。
でも、その日は検査はできないと言われたので無駄うんこになってしまい、月曜日に新うんこをもって行き直したのです。金曜日には当日に検査してすぐに結果をあげるよっていわれたのに「結果は当日にはあげれない、明日以降にもっかい来て!用意しとくから!」っていわれたので足を運んだのは翌日火曜日。そしたらなんと「明日以降ならいつでもいいんだけど…今日はちょっと…」なんて言われたのでさすがにちょっと腹が立って一日空けて木曜日に足を運んだのです。そしたら「なんで昨日こなかったの?一週間の内で水曜日しか受け付けてないのよ!」なんてえらそうに訳の分からないことを言ってくるじゃないですか。

そもそも私は毎日わざわざ通っていたのです。そして毎日毎日聞かされた返事は〝明日以降に来い〟とのこと〝明日〟じゃなく〝明日以降〟ですよ。だからあえて一日スキップして木曜日に行ったわけです。そしたら最初から〝水曜日に来い〟ってゆうたらええんですよ。そもそも、既にうんこはほぼ一週間前に渡してるんやから結果をもらうだけやのに曜日を指定せなあかん必要性がどこにあるのか私には全く分からない訳です。そもそもシステムらしいシステムは崩壊してるくせに変なとこだけルールみたいなもんを主張してくるなと。

上に書いてあるようなことをさすがに腹が立って言いまくったら、最後には〝I'm sorry. That's our problem!〟って開き直る始末。まあどうしようもないから、また文句言いつつも明日病院にいくわけですけどね。

まあ、こんな問題は病院だけじゃないんです。どこもかしこも同じようなことをやってます。

そもそもOurと言っているのが私は問題なんだと思うんですね。
これは私たちの問題。いいえ、私の問題(My Problem)なんですよ。

複数形にすることでその問題をみんなで抱えることができちゃいます。つまり、一人一人の責任が小さくなっちゃうんですね。別に私個人の問題ではない、そう我々組織の問題なんです、ってね。

都合が悪くなったらすぐ大きなものを理由に出来ない言い訳をつくっちゃうわけです。我々ボランティアも然り、JICAもそれに然り。やだやだやだやだ。

別にチュークだから、途上国だから特別なんじゃなく結構枠をひろげたら結局自分たちもたいして変わらないんですよね。

一つ一つを自分のこととしてとらえて単数形で小さなことからやっていきましょう。

2012年4月7日土曜日

はじらいブレイク。

そういえば今ホームステイ先がもめています。

というのも、年頃の娘が婚約者を連れてきたんです。
二十三歳(見た目は三十五歳)の娘が二十歳の男を連れてきて「この人と結婚しようと思ってるの」といいだしたのがことの発端。

ちなみにこの娘、ハワイの大学にわざわざ行かせてもらったにもかかわらずインターネットでチャットばっかりして学校にいかず、学士もとらずに帰国してきたすっごくチュークな娘です。ほんでもって相手の方はというと、チュークにあります短大(ここを卒業してやっとアメリカの高卒資格になります)にまだ在籍中。無職で甲斐性のなさそうな男であります。

この問題はまさにチュークの典型的な問題です。チュークでは一部のせっせと真面目に働いている人間に複数の人間が寄生しています。

この場合、せっせと真面目に働いているのはこの娘のお母さん。ちなみに、彼女のお母さんはうちのママスではありません。うちのパパスの妹の娘です。そのお母さんがグアムに住んでいるのでチュークではうちのパパスとママスが彼女の保護者代理みたいなもん。そうです、お母さんは単身グアムにいって毎日娘のために昼夜を問わず空港で働いているんです。でも娘はと言うとその金を受け取って食べる寝る食べる寝るだけの毎日。せっかく入れてもらった大学も上述の通り無駄にしてしまいました。

その後も、うちのパパスが彼女に何度も「今からでも遅くないからもっかいハワイにいけ(ハワイに親戚がいるのでいくぶんには金がかかりません)そして学士をちゃんととってからもどってきなさい。そうでないとこの国では仕事なんか見つからんぞ。いつまでもお母さんは働いている訳じゃない。」って何度いっても聞く耳を持たず。あまりにどうしようもないからうちのパパスが彼女に職をあげた(うちのパパスはエアーポートマネージャーなのでチュークの空港関係の仕事であれば多少縁故採用できるのです)とおもったら今回の騒ぎです。彼女はきっと初めて職について「大人になった」つもりで盛り上がったんでしょうか?

彼女がある程度お金を持っているのは彼女のお母さんが昼夜問わず働いているから。
たまたま仕事があるのはパパスが職を与えたから。
そこに彼女自身の力や努力はどこを探してもありません。

連れてこられた彼を前にうちのパパスが言った台詞。結局それはパパスから彼女自身に対する言葉でもあるんですね。

「君は彼女に何をもたらせる?学校も卒業していない、仕事もない。お金は?多分ない。今、君には何にもないだろう。それでどうやって結婚するんだ?結局数ヶ月でお終い。何のための結婚か考えなさい。」

この意見は彼女のお母さんも同じ。
結局この二人の関係性は肉欲なんですね。
そして、さらに男(本人だけでなくその家族も含む)からすると彼女はいい金づるです。

でも、彼女には全くパパスの話や彼女自身のお母さんの話は届かないのです。
ロミオとジュリエットきどりで相変わらず「フィアンセが…」「フィアンセが…」とぼやいてます。

お母さんにぶら下がるその娘。
そして、その娘にぶらさがりたい男。

いやー、実にチュークの典型的な問題構造です。


まあそんな話より今は「長崎でアオブダイを釣って食べた男が食中毒」っていうニュースが気になって仕方ないんですけどね。
チュークではよくアオブダイを食べますので今後は内蔵を食べないように気をつけます。

2012年4月6日金曜日

四十週目。(ネット復活)

ほぼ四十一週目に突入していますが、とりあえずまだ金曜日ですので四十週目ということでいきましょう。

うんこの記事がずっとトップを飾ってるよと言われ、記事を更新したくてしかたなかったんですが、ストップしていた理由はただ一つ。

トイレに籠もっていたんです。
ネットワークがなかったんです。

ミクロネシア唯一の通信会社FSMテレコムに足を運び、「ここ数日ずっとインターネット来てないんやけどどういうこと?」なんて聞いたら「ごめんごめん、コータイ!なおしとくわっ!」ってゆうて家に帰ったら復旧していたのは南国風ですね。言われるまで基本動きません。でも顔が見える相手には結構優しいのも南国風。だって、ちっさい島やから結局みんなお友達ですからね。

まあ文句を言いまくったらなんかテレコムのTシャツをもらえました。うふふ

仕事の面では大きな動きはなし。というのも今週はまるっとイースターブレイク(春休みみたいなもん)で一週間なにも仕事がありませんでしたので。ただ、カウンターパートは見つかりました。学校の副校長で、私のチューク語の先生。算数のスペシャリストではないですが、うちの学校では(ちょっと朝くるのは遅いですが)一番まともな先生です。夏休みはみっちり新カウンターパートと次の一年の計画を考える予定です。

仕事以外の大きな変化、先日帰国した観光隊員と入れ替わりの新隊員がチュークに到着しました。

女の子の派遣はもうストップしてくださいっていう前任者の希望がなぜか聞いてもらえず、女性隊員が来てしまったのですが、さすがさすがチュークに来る女性ですね。第一印象は「強そう」でした。

でも、やっぱり女の子。女の子がここチュークで生活をするのは本当にいろいろ大変だと思います。だから我らがチュークボーイズに出来ることがあったらなんでも行ってくださいね。きっとボク以外の誰かが助けてくれるはずです。

日本は桜のシーズンど真ん中。
チュークに桜は咲きませんが、前任者が帰国して華のなくなっていたチューク隊にも再び華が咲きましたよー。