2012年4月25日水曜日

第四十三週目。(カタチのないものの評価)

広域研修の資料作りのために〝チュークの教育のいい点をあげなさい〟と言われて何一つあげられなかった。どんだけ考えても、特になし。先輩隊員にもヘルプを求めたが二人して特筆して褒める所はないという結論に落ち着いた。

たとえばチュークの子どものいい点をあげろといわれればいくらでも挙げていけるが、チュークの教育と言われてしまえばアウト。もう何のアイデアも浮かばない。

なぜ何一つ挙げられないのだろうか。こんな場合に今までであれば少なくともとってつけたようなことはいくらでも作れたし、思ってもなかったとしても比較的それっぽいことを言うのは得意な方だと自負してきた。でも、今回はそれが出来ない。

思うにこの州の教育にはカタチがないからではないだろうか。

さらさらと流れる水を前に、〝この水を表現せよ〟と言われても困難を極めるように。
チュークの教育を語るのは、まさに雲をつかむような話である。
チュークには教育はない。とでも言ってしまった方がむしろすっきりするぐらいである。
あるけどない。ないけどある。

その証拠に〝悪い点〟をあげろという質問に対しては答えることが出来たが、その挙げたものを改めて見直してみると面白いことに「カタチがない」という一言に集約されるのである。

カタチがないのもそれはそれで尊いものなのかもしれないが、そんな悠長なことも言ってたらなんもできないので、とりあえずは自分の赴任先の学校に教育の輪郭が見えるようにすることをしばらくの目標にしようと思います。

・時間割の見直し
・低学年算数におけるカリキュラム、シラバスの作成

向学心のかけらもなかった転校生が授業に参加してくれるようになった。
うれしそうに挙手もしてくれるようになった。
さて、私になにが出来るでしょうか。
今年度の終わりまであと一ヶ月を切ってしまいました。

0 件のコメント:

コメントを投稿