2011年8月29日月曜日

第九週目。(今後のビジョン)

もうとんでもない長い時間この地に住んでいるような錯覚をしてしまう。

チューク隊員の大変なこととして他州隊員からは整っていないインフラが真っ先に挙げられますがそんなものは慣れてしまえば大したことはないのです。道路が水没していようが、電気がこなかろうが、下水が機能しておらず時々うんこがクーリングオフされようが慣れてしまえばどうということもない。
治安が悪い悪いと言われるものの、第六感を常にフルで稼働しつつ、目が血走っている酔っぱらいに気をつけ、住民の恨みさえ買わなければどうということはない。無差別殺人みたいなのを耳にする日本なんかよりある意味よっぽど安全かもしれないぐらいである。

チューク隊員の大変なことは全くもってそんなことじゃないのです。最大のストレスはここが16平方キロメートルしかない監獄島(インペルタウン)だということ。三ヶ月目に突入したばかりだというのに、最初にもかいたがもうとんでもない長い時間をこの地にすんでいるような錯覚になるのは同じことの繰り返しが続いて何巡も何巡もしているから。想像してみてくださいよ、16平方キロメートルですよ。範囲としては、分からんけどちょうど小学校の校区に毛が生えたぐらいかな?そしてその内の半分以上は山なんですから、実質人が活動しているエリアなんてその半分ぐらいでしょう。

そんな狭い範囲ですので、最初の一ヶ月で一通り島内のほぼ全域を見終わりましたし、次の二ヶ月目で二巡、場所によっては三巡、四巡、五巡、いやいやそれ以上した訳です。そして、その結果分かったこと。これ以上、この島には掘り下げる場所がなさそうだということ。だって、たとえば日本だったとしても16平方キロメートルで区切ってその外に自由に行き来できなかったらすぐにすることなくなりそうでしょ?

ご機嫌に活動できている人にはこの海は美しい湖に見えるが、病んでいる人には日本と自分を遮断するそびえ立つ壁に見える。

そんな話をここに来る前に聞いていたが、今ではとてもよく理解できる。

そして、この国にどうしようもなくずうずうしく横たわっている「退屈」こそがこの国を腐らせているひとつの元凶であると思うのです。
退屈だからやる気がおこらないし、退屈だから刺激が欲しくて酒やマリファナに走るわけです。
そして、退屈だからたまーにあるイベントで興奮しすぎて事件が起こるし、退屈だから手に入った目新しい物にがっついちゃってすぐに失うのです。
退屈ゆえ、減り張りの一切ない世界。

目の前のことばかりを追い求めるので長期的なものがほとんど何も残らないのです。
即物的なイベントではなく、もっと根本から退屈を解消してくれるものってなんなんでしょ。

退屈なら勉強しろよな。
なんて思っちゃうんだけどこんな暑いとやる気おきないしね。そもそも時間があるからってそれが勉強に結びつかないのは自分自身の学生時代に実証済み。

でも面白ければなんでもすると思うんです。退屈だから。

そして、ある程度リーダーシップ発揮したら狭い社会やし、この国の人間は動いてくれると思うんですよね。但し、面白いこと、興味あることに限る。
狭い国は弱点にあらず。

この国に面白くて、建設的なことを増やしていく。
そんなうまいこといかんと思うけど、そんなことを頭の片隅において活動していこうと思います。

動機は「退屈の解消」
そして、利点としての「狭い社会」
最後に、目的は「建設的な何か」
で、終わった後に「楽しかったね」だけで終わらないもの。

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