2012年5月9日水曜日

火事とその対応。(南国編)

今日、授業を終えて街へと下っていると遠くからもくもくと煙があがっているのが見えました。ときどきぼやのようなものは見ることはあるけど明らかに火事と分かる煙は初めて。かなり離れた場所から撮った写真でも黒い煙があがっているのがわかります。


近づいて行くとどうやら港の近くの建物から出火しているようでした。
ちなみに出火場所近辺にはガソリン貯蔵庫があるので、現地人がまことしやかに「爆発する、爆発するぞ。」「今すぐこの一帯から逃げないといけない。」なんてことをささやいていました。でも、そんな発言と裏腹にうじゃうじゃ集まってくる人!人!人!結局もうただの野次馬です。日頃大きなイベントもない南国なので何か起こる度に大騒ぎになるんです。


出火場所はこのオレンジの建物の横にある平屋の建物です。かなり老朽化しているので火がよく燃え移り火の手がなかなかおさまりません。


そんなこんなしていると消防車がけたたましいサイレンを鳴らして、クラクションを押し続けながら爆走してきました。道路の整備されていないチュークですが、気にせず爆走。道路の穴、車の間をぬいながら、泥しぶきをそこら中にまきちらして走り回る消防車。こんな有事の時ほど急がば回れ。冷静にあせらず出来る限り安全に現場に急行することが求められるんだと思うんですけど、やっぱりそういうのはチューク人には向いていないみたい。


火事があっても、消防車は一晩こず、翌朝に燃え尽きた家が残っていた…。なんて話ばかり聞いていたチュークですが今現在に限って言うと消防は思ったより機能しているようです。
というのも、空港内にものすごい新築の消防施設が出来たばかりで、全ての設備が最新鋭なのです。ちなみに本来この消防施設は空港用につくられたもので、うちのホームステイ先のお父さんがエアーポートマネージャーなので、その管轄です。だからこの消防署のリーダーとは個人的にも仲が良く、いつもよくしてもらっているんで彼のこともその消防署のチームのこともそこそこよく知っていますが、今回の消火活動を見ている限りほんとに大惨事みたいな時には対応できないんだろうなぁ…なんてうすうす思ってしまいました。

まあ、工場もなけりゃ、高層ビルもない。大型ショッピングセンターもなけりゃ、娯楽施設もない。そもそも環礁に守られているため災害という災害もほぼ起こらないこのチュークで大惨事みたいなものが起こることはまずないからこんなもんでいいんでしょう。

そうです、南国はこんなもんでいいんです。火だってある程度消しておけば夕方ぐらいにバケツをひっくり返したような雨がちゃんと消してくれるんです。

追記:ちなみに今回の火事における死者等は一切なかったそうです。

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