2011年11月4日金曜日

就任祝パーティー。(ジレンマ)


今日は空港にてパパスの就任祝パーティーがありました。
先週の頭からパパスがエアポートマネージャーになりましたので、そのお祝いです。


空港職員と、コンチの職員、あと関係省庁の偉いさんを前にスピーチをするパパスはなかなかかっこいいでしょ。

また、座って拍手をするのもなかなか様になっています。


一通り偉いさん方の挨拶が終わるとメインのモガモガタイムに突入します。
食べ物を参加者全員が絶対に食べきれない量をずらりと並べるのがチューク流。


こんな感じでずらりと列を作ります。


ブタはたぶん職員の誰かの家におったブタを潰したんかな?


以上が一般的なチュークのパーティーです。

ポイントはお酒がないこと。これは大切。ローカルのパーティーでお酒があったらもう大惨事になりますので、基本的にお酒は出ません。

ピクニックに行っても、結婚式でも、葬式でも基本的に全部このスタイル。びっくりする量の食べ物を持ち寄り、みんなで食べるのです。残ったらもちろんテイクアウト。日本では想像できないような量の食べ物をみんながそれぞれテイクアウトします。写真とり忘れたからどう表現したらいいのかわからないですが、バケツ1個分ぐらいの食料をそれぞれ持ち帰ると思えばいいんじゃないでしょうか。


最近この国の食文化を見ていたら複雑な気持ちになります。

「これが、チュークのカスタムやからな!」
って誇らしげに彼らはいうけど、ほんとにこれを誇っていいんでしょうか。どう考えてもアメリカの文化が入ってきてからのここ数十年で出来上がったものだと思うんですけどね…。

限界まで食べてあとは寝る。仕事をしてる人口の方がしてない人口より圧倒的に少ないので大抵の大人は生産性がなく、ひたすら消費していくばかり。そして出来あがったでかい身体を誇るけれど、昔の写真を見るとこの国の人はものすごいマッチョです。ええ身体しとんですよ。

誇り高き航海士たちの国だったと聞きます。カヌーひとつでどこまでも旅する海人の国。
今は、成人病を顧みず暴飲暴食を繰り返し、足を切り落とさないといけないハメになるまで気づきません。


最初はまあそんぐらいええかって思ってたんですよね。別に自分の国じゃないしって。でも最近やたらと口出したくなります。たぶんこの国のことちゃんと好きになりだしてるんでしょうね。誰かがタバコ吸ってても気にならんけど、その人のことを好きになったら口出したくなるようなもんかな。どうでもええ相手のことは見て見ぬふりなんて簡単だけど、身近になればなるほど放っておけなくなる。

ジレンマだなぁ。

ええ生活はしたいけど、働きたくはないっていうのがこの国の現在の基本メンタリティ。まあ普通だれでもそうですよね。そうできるならそらそれが一番幸せですよ。

でも、ええ生活のためにはせっせと働くしかないはずやし、それが嫌なら生活の質なんてのは落とすしかないんです。でも、実際ほとんどの人が働いていないのにそこそこの生活(少なくとも食べ物に関しては)ができているんですね。なんでかってゆうたら外国からお金が降ってくるからです。

緊迫感はゼロ。でも、ある日突然この支援がなくなったらどうなるんやろ。

怠けたいっていうのと、いい生活をしたいっていうのが共存してしまっているこの国の基本的な考え方。この二つが特殊な状況下でしか共存できないことは自明で、少し考えたら分かることなのに多くの人が考えようとしない。きっと意図的にフタしちゃってるんでしょうね。

別にええと思うんです。ヤシの実飲んで、魚とって、パンの実食べて。あるもんで生活するから貨幣経済なんて関係ねーぜってゆうならそれで。
でも、コーラも飲みたいし、外国から輸入した食べモンを食いたいし、車も乗りたいし、電気が全然ないとか困るっていうならやっぱりどうにかせんとあかんとおもうんですね。

たとえ各国が支援をしようが、自らを救おうとせんもんはどうやっても救えないですからね。自助努力があっての支援ですから。

いろいろ言いたいけど、それがいい結果を生むかどうかって言うと正直そうは思えない。
でも、この国のことを考えたらいろいろ言いたくなる。

やっぱりジレンマだなぁ。

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