2012年2月25日土曜日

犬を食べました。(屠殺の話)

今日の記事は、できたらみんなに読んでもらいたいけど抵抗感のある方はこれ以上読みすすめないでください。

日本では屠殺の現場を見ることはほとんどありません。
でもみんなお肉は大好きですよね。スーパーに綺麗に並んでいるスライスされたお肉。綺麗にパッキングされていて、それに生きものを感じることはあまりありません。

でも、この国では屠殺は日常の中にあります。
豚だって鶏だって自分たちで育てたものを自分たちで殺します。

そんな中でも、日本人としては一番抵抗感のありそうな犬の屠殺の話を今日は書きます。

続きを読みたい方だけ下をクリックして読んでください。








昨日の朝起きたら、犬が炙られていました。椰子の葉っぱを乾燥させたものを束ねて表面を炙っていたのですが、おそらく毛を焼く為だと思います。
もう完全に死んでいましたが口からは血を流していましたので、おそらく頭を殴って殺されたのでしょう。いわゆる撲殺ですね。


乾燥させたバナナの葉っぱでくるんで火をつけると一瞬で炎に包まれました。


そんなことをしたら黒こげになるんじゃないの?と思ったのですが、灰をはらってやるとちゃんと毛だけが無くなった犬がそこにはいました。


そのまま解体の為に一輪車に乗せて海岸に運びます。
(海岸といっても道を挟んで隣の家の奥はもう海です)


動かなくなった犬は見た目以上に重そうでした。


お腹の真ん中にすーっと包丁を入れていくと驚くほど簡単に刃が入ります。


お腹の中には赤ちゃんがいたようです。
それを見つけた子どもたちが、〝ミ チョック マナウ!〟〝ミ チョック マナウ!〟と連呼していました。
直訳すると、ミ(それは)チョック(まさに)マナウ(ライフ・生きるということ・生命)になるんですが、どういう意味で子どもたちがいっていたのはちょっと分かりません。


首にナイフを入れると一気に血が流れ出しました。
いわゆる血抜きですかね。


喉から両手を突っ込み、肛門の方へ臓物を引っ張って根こそぎ取ってしまいます。


最後に股関節を包丁で外したら本体はおしまい。
ほんの十数分で肉のみになってしまいました。
写真を見てもらうとわかりますが、首を押さえているのは小学生です。


最後に身体から外した内臓を、海の水で洗って食べれる部分をタッパーの中に入れていきます。一瞬で、海の水が鮮血に染まって、魚が集まってきていました。


赤ちゃん。


日本では自分から希望して屠殺場に足を運びでもしない限り見ることのない屠殺現場。
この国では特に珍しいものでは全くありません。
屠殺が始まったら子どもたちも集まってくるし、手伝いもします。
でも、すごいなーと思ったのは、別にちゃかしたりする人が一人もいなかったこと。
日頃は犬を馬鹿にしている人も、屠殺の過程ではやはり敬意を払っているんちゃうかな。
だって、立ち会っている人が少しいつもよりシリアスで、やっぱり命っていうのを見つめているんだろうなっていうのがひしひしと伝わってくるんです。

ほんとは食べる気にまったくならなかったんですけど、でも食べないのは犬にもいつも食べている牛や豚、鶏にも失礼だなと思ったので一口だけ食べました。
人生初のバーベキュードッグ。犬には申し訳ないけど、決しておいしくはなかったです。臭みの強い肉なので、好きな人は好きなんだろうな、という感じ。
モツ煮もあったけど、そっちはさすがに遠慮させてもらいました。

誰もが〝知っている〟のに目を背けている屠殺。
結局、自分は知っているつもりだったけど〝今まで何も知らなかった〟ということを今回知りました。

2 件のコメント:

  1. H7年2次隊コスラエ隊員のピテと申します。
    私も食べました。懐かしいです。

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    1. >ピテさん はじめまして。どうやらコスラエ隊は犬祭りだそうですね。現行隊員も犬にだいぶ苦しめられているようです。
      私も帰国して「懐かしいです。」と言えるサイドの人間にはやくなりたいです…。

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