2011年11月8日火曜日

宵越しの金は持たぬ。

チューク人は江戸っ子気質なので宵越しの金は持ちません。

先週の金曜日が給料日だったんですが、昨日(つまり月曜)にはいつもの彼(過去記事:欲しけりゃくれてやれ。)が金を貸してくれとゆうてきました。土日だけで給料を使い果たしてしまったようです。

「たった25セントでええから貸してくれんか?電気代を払いたいけど金がないねん。」

とりあえず、まず25セント(20円弱)なんかで電気代を払えません。25セントの行き先は(おそらく)タバコです。また二日間で給料が消えることなんて酒を飲んだ以外に考えられません。

そんな彼に私は不毛な質問をしてしまいました。

「給料出たばっかりやろ、なんで金がないねん?」

「給料が少ないから子どもの学費と米を買ったら全部なくなってしまったんや。頼む。」

うそこけ。

「あなたの給料は〝少ない〟かもしれへんけど、こっちはボランティアやから給料は〝無い〟ねん。給料が無い人から給料が少ない人が金を借りるっておかしくない?そもそも同じ給料でもちゃんと生活できとる人がおって、どうしてあなただけが金をすぐに使ってしまうの?」

都合が悪くなった彼は質問に答える代わりに今度は別のものに目をつけました。

「そのフォークめっちゃええな。食べ終わったら捨てるんか?」

フォーク?何のことを突然言い出したのかと思ったら私の使っていた箸を見て言っていたようで。このまえオカンが誕生日に送ってくれたんです。
彼の〝捨てるんか〟には今までの経験上くれの意味合いが含まれています。そんなときはため息しかでません。

まあ、いろいろ書いていますが彼には感謝しているんですけどね。彼のお陰で自分に欠落していたものに気づけました。

貯金の大事さをほんまの意味で知ったのはチュークに来てからです。ちなみにうちのステイ先も彼ほどではないですが、一ヶ月分のお金は一ヶ月で綺麗に使い切ります。だから、なんかハプニングが起きたら生活に直接的に支障がでるわけです。食べ物が買えんくなったり、電気代が払えんくなったりね。

貯金さえあれば何かあったときに貯金を緩衝材として使えるんですね。

頭では分かってたけど、実際に体験してみて分かりました。貯金を余裕を持ってしておくことは本当に大切です。

自分の子どもと家族ぐらいはせめてお金に関しては苦労せずに生活させたいなと思いますもんね。贅沢するのは簡単だけど、一瞬の贅沢がそのあとの安心を削っているかもしれないんですね。

今まで、明日死ぬかもしれへんのになんでそんな金ばっかりせっせと貯める必要あんねんと思っていたんです。明日死ぬ可能性より、明日ちょっとしょうもないハプニングがあって急に金が必要になる可能性の方が断然高いんですね。せっせと貯金しよっと。

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